箱根 1 強羅花壇 - GORA KADAN
温泉リゾートの先駆け
箱根温泉の一つである強羅温泉は、一八九四年に早雲山からの引湯で開湯した温泉地。
強羅温泉の中で強羅駅に近い、閑院宮載仁親王の避暑用の別荘地に建つ「強羅花壇」は、箱根を代表する高級旅館である。一九五二年の創業時から、風格のある存在感を維持している「強羅花壇」の魅力を紹介する。
テラスから刻々と変わる 強羅の風景を満喫する
唯一無二の存在感
強羅花壇は、強羅駅の近く、富士箱根伊豆国立公園内に凛と佇んでいる老舗旅館だ。
強羅の地の高低差を利用して山の傾斜に沿って建てられた本館は、エントランス部分が建物の最上階となる。フロントから階段を降りると建物の六階にあたり、この階には、今や強羅花壇の顔とも言える柱廊がある。客室は一階から五階部分で、露天風呂付き貴賓室やスタンダードルームなど合わせて三五室と、新たに建てられた離れに、それぞれ独立した四室の客室と、合わせて三九室ある。本館と離れの間には、閑院宮載仁親王の別邸であった洋館が当時のまま残されていて、現在では懐石料理「花壇」として利用されている。
敷地内には源泉が三本あり、源泉かけ流しの美肌の湯に浸かることができる。重厚な建築は老舗の存在感を醸し出しながらも、フロント付近にはお香の香りがほのかに漂うなど、心地良さを追求している宿である。
2019年12月19日 13時41分 - Hiroko Nakano / Yukiko Kawai タグ: #箱根